今回の デジタル一眼 α 入門者向け使いこなし塾は・・・”絞り優先モード”について学ぶ!を、書いていきたいと思います。
入門者からの脱出・・・”脱”AUTO撮影には、絞り優先モードが一番わかりやすくて、実用的だと思います。それでは学んでいきましょう!

一眼レフカメラで一番多く使われているモードは、多分 ”絞り優先モード”だと思います。 αでコマンドダイヤルで”A”にセットすると、絞り優先モードになりますよ。

絞り優先モードは、背景のボケを生かした美しい写真にしたり、シャープな写真にしたりするのに最適なモードです。
最初の一歩!絞りについて学ぼう!
まずは、絞りのことについて学んで行きたいと思います。
デジタル一眼レフを持っておられる方なら、一度は目にしたことがあると思うのですが、レンズのところにF3.5~5.6とかF2.8とかの数字が書いてあると思います。 この数字こそ、絞りのことなのです。


レンズの種類にもよりますが、この数値が小さいほど・・・ ”光の取り込む量が多くなり、速いシャッター速度で撮影することが出来ます” 。 この値が小さいほど暗いところの撮影などで有利になる。と、言うわけです。
1本のレンズを用意しました。 α塾なのですが、ニコンのレンズを用意しました。 50mmF1.4 というレンズです。
レンズには”絞り羽根”というものがついています。 そこをさわって見て、絞りによるレンズの変化を見ていただきたいと思います。
【F1.4】 まずは・・・絞りを開放した状態です

【F5.6】 そして、こちらが絞りを一般的な5.6まで絞った状態です

【F16】 最後に、絞りを最大に絞った場合です。

これらを見て、お気づきになられたでしょうか?? F1.4の時とF16の時とでは、カメラに光の取り込める量が違うのです。
絞りとピントの相対関係
Fの値が小さくなればなるほど、速くシャッターを切れる。 と、言うのはわかっていただけたかと思います。
次に、絞りとピントの相対関係を知っていただこうと思います。
絞りの値が小さいと・・・
”光を取り込む量が増えますので、シャッターが速く切れますのでブレを防げます”
”ピントの合う範囲が狭くなり撮影は難しくなりますが、ボケみを生かした撮影が出来ます”
絞りの値が大きいと・・・
”光を取り込む量が減りますので、シャッター速度も遅くなり、ブレが発生しやすい”
”ピント合う範囲が広くなり撮影はラクになります、全体的にシャープに写せます”
一般的にはこんな感じです。(レンズの仕様にもよります)
光の取り込み量は、先ほどのレンズの写真で理解していただけたかも知れませんね。 ただ、ピントの合う範囲が広い?狭い?なんのこと?と新たな疑問が出てきました。
言葉では、わかりにくいかも知れないので、絵をつくってみました。
絞りをF2.8にした場合・・・

シャッターが速く切れますが、ピントの合う範囲が狭く撮影は難しく・・・
絞りをF4.5にした場合・・・

シャッターもピント合わせも、バランスよく撮影しやすくなりました。
絞りをF6.3にした場合・・・

シャッターが速く切れないので、ブレに注意!しかし、全体的にキッチリ写せます。
と、こんな感じです。 なんとなく、イメージして頂けたでしょうか?
絞り値とは、数値が小さくなるほど光の取り込む量が増えてシャッターが速く切れるのですが、ピントの合う範囲が狭くなってしまうのです。
上の図解のピントの合う範囲の事を、一般的には”被写界深度(ひしゃかいしんど)”と言います。 この”被写界深度”という言葉、今後も出てきますので、是非覚えておいて下さい。
では、実際にどんな感じになるか試してみましょう!写真を撮ってみました!
にゃ、にゃんと!! モデルには、トロとクロが志願してくれました! よろしくお願いします!!

右の写真はトリミングなし。この構図で三脚を固定し、絞り値だけを変更していきます。 全体と、中央部だけをアップにした2枚を並べてどのように変化するかをわかっていただけたら・・・と思います。
レンズは SIGMA 28mm F1.8 EX DG ASPHERICAL MACRO で撮影しました。
注目して頂きたいのは、後ろのビデオカメラや壁のボケ具合です。
絞りF1.8


このレンズの開放絞りです。
被写界深度が狭いので、全体を見るとトロ&クロが浮かび上がって見えます。
アップにすると、トロ&クロの耳の部分もすでにボケていますね。被写体が動いて、撮影者も三脚を使わない場合、ピントを正確にあわすのは非常に困難です。
絞りF2.8


先ほどより若干絞ってみました。
先ほどより、若干被写界深度が広くなって、トロ&クロもくっきり見えますね。
絞りF5.6


よく使う範囲の絞り値です。
先ほどの比べると、さらにトロ&クロがはっきりしてきましたね。 後ろのビデオカメラもなんとなく文字が認識できるようになってきました。
絞りF11


普段ではあまり使いませんが、風景写真では良く使う絞り値です。
ここまで絞ると全体が見えてきます。 ただ、被写体からカメラの距離が近いこともあり、まだまだボケが発生しています。
このように絞りを知ることで、一眼レフならではの背景をぼかした撮影が可能になるわけです。
”被写体までの距離”と”絞り”と”被写界深度”の相対関係
先ほどの最後の写真のところで・・・
>ただ、被写体からカメラの距離が近いこともあり、まだまだボケが発生しています。
と、書きました。そうなのです。 同じ絞り値でも、被写体までの距離が変わると、被写界深度も変わってくるのです。
次はそのあたりを、学んでいきましょう。 またまた、図解を作りました。
被写体までの距離が近い場合

同じ絞り値でも、被写体までの距離が近ければ近いほど、被写界深度が狭くなる。
被写体までの距離が遠い場合

同じ絞り値でも、被写体までの距離が遠ければ遠いほど、被写界深度が広くなる。
そうなんです。絞り値は被写体までの距離によって被写界深度が変化するのです。 そこで、またまた先ほどの2人(2ネコ)に登場していただきました。

今度は、先ほどと同じレンズで”倍くらい”の距離をあけてみました。 白いステージ・・・実はWiiFitのボードだったんですね~ さて・・・
絞りF1.8


このレンズの開放絞りです。
先ほどと明らかに違うと思います。 まず、トロ&クロの耳がはっきりと描写されていますね。
絞りF2.8


このレンズの開放絞りです。
先ほどの絞りF5.6相当くらいですね。思えば、被写体までの距離も倍くらいにしたので適正です。
絞りF5.6


一般的な絞り値です。
この距離になると全体的にキッチリ写ってきますね。後ろのビデオカメラの文字もはっきりしてきました。
絞りF11


先ほども書きましたが、風景撮影では良く使う絞り値です。
壁の素材やビデオカメラの文字までくっきり写るようになりました。
と、言うわけで・・・ 同じ絞り値でも距離が変わると、被写界深度も変わります。
情報が多くなってきて、頭の中で整理しにくくなっているかも知れませんが、最後に一言! 頭の片隅に、なんとなくでも良いので、この知識を入れておいて下さい。あとは撮影を繰り返せば、いつの間にか感覚で使えるようになりますよ~
実演します!
過去にαで撮影した、写真の中に良いサンプルがありました。 絞り値をちょっと意識してみて写真を観察してください。
作例1

カメラ α200
レンズ DT18-70(SAL1870)
絞り優先モード 絞り F8
広角側を使っての1枚。建物の奥行きを生かしたいので、ローアングルから絞って撮影してみました。
作例2

カメラ α200
レンズ 100mmF2.8Macro(SAL100MM28)
絞り優先モード 絞り F4
被写体までの距離が近いので、開放(F2.8)よりちょっと絞ってF4にセット。光と背景を活かし、植物の持つ質感を高めました。
今回の”デジタル一眼 α 入門者向け使いこなし塾”では ”絞り優先モード”について学んでいただきました。 今回もかなりの長文、ボリュームになり読むのを途中で諦めたり、飽きちゃったりした方もおられるかも知れません。 でも、絞り優先モードを覚えれば、更なる写真の楽しさが待っています。是非この機会、学んでいただけたら・・・と思います。
今回は以上です。ありがとうございましたm(__)m